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“自己理解”とは?必要性や深める方法とコツを解説

  • 自分の本当にやりたいことってなんだろう?

  • 〇〇という肩書きを名乗っているけど、しっくりこない。

  • このまま働いていて幸せになれるの?

最近の社会では正解とされる生き方がなく、こんな疑問や悩みを持たれる方も少なくありません。

本当にやりたいことを見つけ、自分らしい人生を歩むためには、「自己理解」を深める必要があります。

しかし、自己理解とはいったいどのようなものなのでしょうか?
この記事では自己理解の定義や重要性、深める方法を解説していきます。

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自己理解とは何か?言葉の意味とその定義

自己理解とは、価値観や興味関心、強みなど自分自身の内面的な特徴を知り、受け入れることです。

自分自身の生まれもった特性や性格をはじめ、小さい頃から培った価値観や、強みと弱み、行動パターンや大切にしている考え方など、知るべき事柄は多岐に渡ります。

例えば、同じ「文章を書くのが好き」という方がいても、
・自分の考えをまとめるのが好き
・詩やエッセイなど芸術的な文章が好き
・インタビュー記事で他の人の良さを伝えるのが好き

など、深く掘り下げると違いが見つかります。
浅い表層的な理解に留まらず、自分を掘り下げることが自己理解への第一歩です。

自己理解に似た言葉との違い

自己理解と似た言葉に、自己分析や自己認識などがありますが、それぞれに違いが存在します。

■自己理解:自己理解とは、価値観や興味関心、強みなど自分自身の内面的な特徴について知り受け入れること

自己分析:自分自身の性格や長所・短所、向き不向きなどを自分なりに分析すること。

■自己認識:心理学用語。意識は自分の身体や環境を認識することを言うが、自己認識はその意識自体を認識することを指します。ただし心理学以外の分野では自己理解と混同されて用いられています。

■自己肯定:自らの存在意義や価値などに関する積極的な評価、自己評価することなどを指す表現。

■内省:自分の考えや行動などを深くかえりみること。

■自覚:自分の置かれている位置・状態、また、自分の価値・能力などをはっきり知ること。

https://www.weblio.jp/

心理学における自己理解の理論

心理学においては「自己理解」という言葉はあまり使われず、自我、自己、自己認知、自己評価、自己概念、自己効力感、自己同一性といった個別の語に詳しく分けて研究されています。

またマズローの欲求段階説の「自己実現欲求」は自己理解の重要性を語るために、よく根拠として用いられます。
ここでは解説しませんが、詳しく知りたい方は下のリンクや書籍から学んでみてください。
https://ja.wikipedia.org/wiki/自己実現理論
https://www.amazon.co.jp/自己理解の心理学-武田-明典/dp/477930699X


自己理解を深めるとどうなるの?重要性と4つメリット

自己理解はより良い人生を送るためには欠かせません。

自己理解がないと、キャリアや人生に迷い、自分を生かした人生には辿り着きません。

人生を航海に例えるなら、私たちの身体や心は船です。「自己理解」は船の性能や特徴について知ること。船の特徴などがわかれば、目的地までの最適な航路を見つけられますよね。

では、人生においてとても重要な自己理解のメリットを、4つに分けて見ていきましょう。

メリット1:納得できる意思決定ができる

自己理解が深まると、自分の価値観や人生における優先順位が明確になり、進学や転職など重要な選択の際の判断基準がはっきりします。これにより迷いや不安が減り、納得のいく意思決定が可能になります。

また誤った判断を防ぎ、後悔しない選択ができるため、自信がつき、さらに良い意思決定を促す好循環が生まれます。

メリット2:自己成長を促進できる

自己理解は成長の土台です。自分の強みや弱み、興味や価値観を知ることで、モチベーションが湧きやすく、かつ成長すべき分野が明確になります。

自分の現在地も明確になるため、具体的かつ達成可能な目標を設定しやすくなり、継続的な学びや挑戦を通じて、自分自身を高められます。

メリット3:感情やストレスに対応しやすくなる

自己理解が進むと自分の感情や反応パターンを認識しやすくなります。そのためストレスの原因や対処法を把握し、冷静に対処できまするようになります。

感情の起伏をマネジメントする力が向上するため、落ち着いた状態で日々の生活や仕事に取り組むことが可能です。結果的に心の健康とバランスを保ちやすくなり、生活の質が向上します。

メリット4:人間関係の向上につながる

自分を理解することは、他者を理解することにもつながります。自分の価値観や感情のパターンを知ることで、他者との違いを尊重し、共感し合うコミュニケーションができるようになります。
誤解や対立が減ることで、信頼関係が築きやすくなります。自己理解が進むほど、他者と健全で深い人間関係を築く能力が高まり、人間関係の向上につながるのです。

自己理解はなぜ難しいのか?

自己理解の重要性とメリットについては上に述べた通りです。
しかし、アメリカの心理学者ターシャ・ユーリック氏は、「95%の人は自己理解ができていると思っているが、実際には10%〜15%の人しか正しい自己理解をしていない」Tasha Eurich·TED×MileHigh “Increase your self-awareness with one simple fix”)という統計を明らかにしました。

自己理解を妨げる理由はたくさんありますが、ここでは一部を紹介します。

自己認識と他者認識のズレ

ジョハリの窓で表されるように、他者から見られている自分と、自分が見ている自分は異なる部分が存在します。また自分では長所や短所だと思っていたことが他の人から見ると異なっているなど、自分のことを客観的に認識できていないこともあります。

対話やコーチングなど、他者視点を得るための行動をすることで、さらなる自己理解を進めることができます。

認知バイアス

評判が良いものは実際よりも良く見えてしまう心理をバンドワゴン効果といいます。このような「認知バイアス」と呼ばれる非合理的な判断は、私たちを合理的な判断から遠ざけてしまいます。

この一例だけでなく、行動心理学などの分野では他にも多くの認知バイアスがあることが判明しています。認知バイアスはそもそも気づくことが難しく、自己理解を妨げる大きな要因の一つです。

言語化の難しさ

日頃感じているモヤモヤやストレスの原因をはっきりと言語化することはできますか?あるいは、あなたの理想の暮らしを言葉で表現することはできますか?

このような質問への回答は、自分の中でははっきりとイメージできているつもりでも、言語化することが難しいものです。

言語化は自分を理解する上で必要なプロセスです。対話で他者に言語化を手伝ってもらったり、エッセイや自己啓発本で自分の感覚に近い文章を見つけたりすることで、言語化を進めることができます。

他者や社会からの期待や価値観の押し付け

人に優しくすべきだ。女性は聡明で謙虚であらねばならない。男性は仕事で成果を挙げ、家庭を守らなければならない。
こういった他人からの期待や社会的な価値観がこれまでの人生で自分に刷り込まれていることがあります。自己理解が浅いと、こうした価値観を自分の価値観と勘違いしてしまうこともあります。

他者からの期待に応えることは悪いことではありませんが、「他人軸」と「自分軸」の価値観を明確に区別して自覚することが自己理解を深めることにつながります。

ここで紹介した4つの他にも、「情報の過不足」や「自己防衛、トラウマ」「自分自身の変化」など、自己理解を妨げる要因はたくさんあります。

みちるでは、8週間にわたる対話とカリキュラムで、自己理解を妨げる要因を取り除きながら、効率的に自己理解を進めることができます。

自己理解を深める5つの方法

自分の価値観や内面を理解するためにはさまざまな方法がありますが、ここでは以下の5つを紹介します。

  1. 自己分析:自分の好奇心・強み・価値観を知る

  2. 他者との対話:異なる視点から自分を理解する

  3. 振り返り:自分年表を作り、過去の経験から学ぶ

  4. コーチングを活用する

  5. 自己理解のコースを受講する

1.自己分析:自分の好奇心・強み・価値観を知る

就活の自己分析のように、強みや弱み、価値観、興味などをリストアップして自己分析をしてみましょう。
MBTIVIA-ISストレングスファインダーなどの自分の強み、価値観、好奇心などを探るための自己分析ツールを活用することもおすすめです。

2.他者との対話:異なる視点から自分を理解する

みちるでの自己理解ステップ

他者との対話を通じて、異なる視点から自分を理解しましょう。友人や家族、同僚などに、以下のような質問を投げかけてみましょう。

  • あなたは私のどんなところが好きですか?

  • 私の強みや長所は何だと思いますか?

  • 私の改善すべき点は何ですか?

また自己分析の結果を見せて、意見を聞くのも有効です。他者の意見は、自己分析では見落としがちな視点を提供してくれることがあります。

3.振り返り:自分年表を作り、過去の経験から学ぶ

過去の経験から学ぶことは、自己理解を深める上で非常に重要です。
これまでの人生を振り返って自分年表を作り、次の2点について考えてみてください。

自分が過去に何を経験し、どのような影響を受けたか
家庭環境や学校での出来事、会社での出来事、恋愛、友人関係や読んだ本など、これまでの人生で自分に対して影響を与えた出来事を振り返ります。
自分にとって大切なことや興味関心は生まれもったものだけでなく、周囲から受けた影響で形作られるものも数多くあり、出来事を振り返るだけでも自己理解は大きく深まります。


自分が何を考え、どのような行動をとったかを振り返る
過去の自分の行動は客観的に振り返りやすくなります。なぜそんなふうに考えたのか、どんな感情を持っていたのか、どうしてそんな行動をとったのか。
行動を振り返りパターンを見つけると、自分の軸にある価値観や興味関心、強みが見つかります。

4.コーチングを活用する

コーチングは自己理解を深めるのに効果的な手段です。
コーチングでは、プロのコーチが質問や問いを通じて、あなた自身が答えや解決策を見つけ出す手助けをします。
自分では気づくことができない先入観や思い込みにも視点を向けることができるため、一人で行う自己分析では区別が難しい他人軸や自分軸の価値観を見抜くこともできます。

5.自己理解のコースを受講する

自分一人で自己分析を進めようとしても、どこから手をつければいいかわからず、なかなか進まないこともあるかもしれません。
その場合には自己理解を進めるためのセミナーやプログラムを受講することも一つの手です。

効率的に進めることができるカリキュラムや講師のサポートがあるため、忙しくて時間がとりにくかったり、一人で進める自信がない方でも迷わず自己理解を深めることができます。

自分のトリセツ講座『みちる』について


「今の仕事が自分に合っているか分からない」
「自分の”やりたいこと”をちゃんと言語化したい」
「自己紹介が苦手、自分をどう表現すればいいか分からない」

なんとなく置かれた場所で頑張る。でも「自分」を発揮できていない気がしてる。

「みちる」は、これからの人生の選択に迷ったとき自分らしい選択ができるように。対話を通した他者視点からの自分も拾い上げ、自分のトリセツをつくる学び場です。

強み・好奇心・価値観を組み合わせてあなただけのやりたいこと、肩書きを見つけて、言語化してみませんか?

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